技術力Zの評価項目は、業種別の技術職員の点数の5分の4と種類別の年間平均元請完成工事高の点数の5分の1を合わせた点数がそれぞれの業種点数で評価されます。
業種別技術職員Z1
技術職員は保有国家資格や実務経験などで点数の区分があります。
- 一級監理技術者講習受講者 6点
- 1級監理技術者講習受講者以外の1級技術者 5点
- 基幹技能者 3点
- 2級技術者 2点
- その他の技術者(実務経験者等) 1点
もちろん、技術職員数が多いほど点数は上ります。
1番加点が少ない実務経験者より国家資格者、国家資格者の中でも1級相当の国家資格者、さらに1級相当の国家資格者が監理技術者講習受講者と点数が上がっていきます。
ただ、技術職員1人につき、2業種までの評価制限になります。
ある技術職員が複数業種(3つ以上)が評価される国家資格を保持していても2業種までしか選択することが出来ません。
技術職員の資格区分表について
経営事項審査の評価対象になるには、技術職員資格区分表に記載されている国家資格だけです。
それぞれの国家資格が業種の点数として加点されるか決まっています。
技術職員の資格区分は6点、5点、3点、2点、1点の5段階がありますが、保有している国家資格の等級が1級となっているからといって5点であるという訳ではありません。
例として職業能力開発促進法の技能検定の「配管・配管工(1級)」は資格区分評価は1級技術者の5点ではなく、2級技術者の2点になります。
資格に1級と記載されていても、2級技術者に該当しますので注意して頂き、国や愛知県の経営事項審査申請手引きなどの資料の技術者資格区分表でチェックしてください。
種類別年間平均完成工事高Z2
元請完成工事高とは官公庁、民間の注文者から直接請け負った工事のことをいいます。
なので、官公庁、民間と区別することなくどちらの工事でも元請完成工事高になります。
公共工事の元請として求められているマネジメント能力を評価できる観点から、元請工事のみの評価項目となります。
技術力Zに与えられる配点比率は5分の1になります。
元請完成工事高Z2の評価について2年平均または3年平均のいずれかを選択できますが、完成工事高評点X1と一緒の選択しかできませんので、完成工事高X1で2年平均を選択、元請完成工事高Z2で3年平均を選択という別々の選択はできませんので注意してください。
技術力Zの評点アップ対策
業種別技術職員Z1の評点アップをするためには、技術職員の数を増やすことです。
しかし、簡単に技術職員を増やすといっても難しいと思われます。
そのため、現在の有する技術職員に上位資格の取得を目指しましょう。
実務経験技術者は2級資格者を2級資格者は1級資格者を目指し、1級資格者は監理技術者講習を受けるべきです。
種類別年間平均完成工事高Z2については、完成工事高に対して、下請工事高を大きい場合は、少しずつでも体制を整え、元請工事の受注を増やすようにしましょう。