経営事項審査の経営状況とは、決算書から経営状態を分析した評価点数したものです。
総合評定値Pに占める割合は20%になります。
経営状況分析申請をする先は登録経営状況分析機関に対して行います。
分析が終了し登録経営状況分析機関から経営状況分析結果通知書が届きます。
この経営状況分析結果通知書は後に行う経営規模等評価申請に必要になりますので、事前に取得できるようにしておいてください。
経営状況の評価指標
経営状況の評価指標は「負債抵抗力」、「収益性・効率性」、「財務健全性」、「絶対的力量」という4つの属性から2つずつの指標に分かれ計8つの指標になります。
負債抵抗力とは
負債抵抗力とは、有利子負債の期中平均残高や借入利率、負債の支払能力を評価したものをいいます。
経営状況について借入金やこれに伴う支払利息が多すぎないかどうかを判断します。
営業活動によって、得られた利益が支払利息によって圧迫し、不健全な経営状況になってないか判断します。
- X1・・純支払利息比率 寄与度・・29.9%
- X2・・負債回転期間 寄与度・・11.4%
収益性・効率性とは
収益性・効率性とは、建設業者が資本を効率的に経営しているのか、また、建設業者が営業活動において獲得した売上高から、どれだけ効率的に利益を上げているのか判断します。
- X3・・総資本売上総利益率 寄与度・・21.4%
- X4・・売上高経常利益率 寄与度・・5.7%
財務健全性とは
財務健全性は、建設業者の資金調達の健全性を表す指標です。
自己資本(純資産)とは建設業者にとって返済する必要のない資金源泉です。
自己資本が大きいほど、他人資本(負債)に依存しない企業活動が出来るという意味になり、財政状態が健全であると言えます。
- X5・・自己資本対固定資産比率 寄与度・・6.8%
- X6・・自己資本比率 寄与度・・14.6%
絶対的力量
絶対的力量は、建設業者の営業活動により生じたキャッシュと利益のストックを絶対額で表したものです。
短期的には直前2年平均の現金創出能力、長期的には利益剰余金の大きさを評価します。
比率で計算するのではなく、1億円に対する絶対額を評価し、大きい金額ほど良いという意味となります。
- X7・・営業キャッシュ・フロー 寄与度・・5.7%
- X8・・利益剰余金 寄与度・・4.4%
経営状況分析Yの算出式
経営状況の評点Y=167.3×経営状況点数A+583
経営状況点数A=-0.4650×(X1)-0.0508×(X2)+0.0264×(X3)+0.0277×(X4)+0.0011×(X5)+0.0089×(X6)+0.0818×(X7)+0.0172×(X8)+0.1906
*小数点以下3位未満の端数があるときは、これを四捨五入する。
- (X1)純支払利息比率
- (X2)負債回転期間
- (X3)総資本売上総利益率
- (X4)売上高経常利益率
- (X5)自己資本対固定資産比率
- (X6)自己資本比率
- (X7)営業キャッシュ・フロー
- (X8)利益剰余金