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経営事項審査項目について

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その他の審査項目Wについて

その他の審査項目Wは、社会的責任を果たしているかどうかなどを評価しています。
総合評定値Pに占めるウエイトは15%になります。

その他の審査項目WはW1~W9の9つの評価項目に分かれています。

各項目の詳しい内容、その他の審査項目Wのカテゴリーで説明します。

W1 労働福祉の状況

  • 雇用保険加入の有無
  • 健康保険加入の有無
  • 厚生年金保険加入の有無
  • 建設業退職金共済制度加入の有無
  • 退職一時金もしくは企業年金制度導入の有無
  • 法定外労働災害補償制度加入の有無

W2 建設業の営業継続の状況

  • 営業年数
  • 民事再生法または会社更生法の適用の有無

W3 防災活動への貢献の状況

  • 防災協定締結の有無

W4 法令遵守の状況

  • 営業停止処分の有無
  • 指示処分の有無

W5 建設業の経理の状況

  • 監査の受審状況
  • 公認会計士等の数

W6 研究開発の状況

  • 研究開発費

W7 建設機械の保有状況

  • 建設機械の所有およびリース台数

W8 国際標準化機構が定めた規格による登録の状況

  • ISO9001の登録の有無
  • ISO14001の登録の有無

W9 若年の技術者及び技能労働者の育成及び確保の状況

  • 若年技術職員の継続的な育成及び確保の状況
  • 新規若年技術職員の育成および確保の状況

経営状況分析Yについて

経営事項審査の経営状況とは、決算書から経営状態を分析した評価点数したものです。
総合評定値Pに占める割合は20%になります。

経営状況分析申請をする先は登録経営状況分析機関に対して行います。
分析が終了し登録経営状況分析機関から経営状況分析結果通知書が届きます。
この経営状況分析結果通知書は後に行う経営規模等評価申請に必要になりますので、事前に取得できるようにしておいてください。

経営状況の評価指標

経営状況の評価指標は「負債抵抗力」、「収益性・効率性」、「財務健全性」、「絶対的力量」という4つの属性から2つずつの指標に分かれ計8つの指標になります。

負債抵抗力とは

負債抵抗力とは、有利子負債の期中平均残高や借入利率、負債の支払能力を評価したものをいいます。
経営状況について借入金やこれに伴う支払利息が多すぎないかどうかを判断します。
営業活動によって、得られた利益が支払利息によって圧迫し、不健全な経営状況になってないか判断します。

  • X1・・純支払利息比率 寄与度・・29.9%
  • X2・・負債回転期間 寄与度・・11.4%

収益性・効率性とは

収益性・効率性とは、建設業者が資本を効率的に経営しているのか、また、建設業者が営業活動において獲得した売上高から、どれだけ効率的に利益を上げているのか判断します。

  • X3・・総資本売上総利益率 寄与度・・21.4%
  • X4・・売上高経常利益率 寄与度・・5.7%

財務健全性とは

財務健全性は、建設業者の資金調達の健全性を表す指標です。
自己資本(純資産)とは建設業者にとって返済する必要のない資金源泉です。
自己資本が大きいほど、他人資本(負債)に依存しない企業活動が出来るという意味になり、財政状態が健全であると言えます。

  • X5・・自己資本対固定資産比率 寄与度・・6.8%
  • X6・・自己資本比率 寄与度・・14.6%

絶対的力量

絶対的力量は、建設業者の営業活動により生じたキャッシュと利益のストックを絶対額で表したものです。
短期的には直前2年平均の現金創出能力、長期的には利益剰余金の大きさを評価します。
比率で計算するのではなく、1億円に対する絶対額を評価し、大きい金額ほど良いという意味となります。

  • X7・・営業キャッシュ・フロー 寄与度・・5.7%
  • X8・・利益剰余金 寄与度・・4.4%

経営状況分析Yの算出式

経営状況の評点Y=167.3×経営状況点数A+583

経営状況点数A=-0.4650×(X1)-0.0508×(X2)+0.0264×(X3)+0.0277×(X4)+0.0011×(X5)+0.0089×(X6)+0.0818×(X7)+0.0172×(X8)+0.1906
*小数点以下3位未満の端数があるときは、これを四捨五入する。

  • (X1)純支払利息比率
  • (X2)負債回転期間
  • (X3)総資本売上総利益率
  • (X4)売上高経常利益率
  • (X5)自己資本対固定資産比率
  • (X6)自己資本比率
  • (X7)営業キャッシュ・フロー
  • (X8)利益剰余金

技術力Zについて

技術力Zの評価項目は、業種別の技術職員の点数の5分の4と種類別の年間平均元請完成工事高の点数の5分の1を合わせた点数がそれぞれの業種点数で評価されます。

業種別技術職員Z1

技術職員は保有国家資格や実務経験などで点数の区分があります。

  • 一級監理技術者講習受講者 6点
  • 1級監理技術者講習受講者以外の1級技術者 5点
  • 基幹技能者 3点
  • 2級技術者 2点
  • その他の技術者(実務経験者等) 1点

もちろん、技術職員数が多いほど点数は上ります。
1番加点が少ない実務経験者より国家資格者、国家資格者の中でも1級相当の国家資格者、さらに1級相当の国家資格者が監理技術者講習受講者と点数が上がっていきます。

ただ、技術職員1人につき、2業種までの評価制限になります。
ある技術職員が複数業種(3つ以上)が評価される国家資格を保持していても2業種までしか選択することが出来ません。

技術職員の資格区分表について

経営事項審査の評価対象になるには、技術職員資格区分表に記載されている国家資格だけです。
それぞれの国家資格が業種の点数として加点されるか決まっています。
技術職員の資格区分は6点、5点、3点、2点、1点の5段階がありますが、保有している国家資格の等級が1級となっているからといって5点であるという訳ではありません。
例として職業能力開発促進法の技能検定の「配管・配管工(1級)」は資格区分評価は1級技術者の5点ではなく、2級技術者の2点になります。
資格に1級と記載されていても、2級技術者に該当しますので注意して頂き、国や愛知県の経営事項審査申請手引きなどの資料の技術者資格区分表でチェックしてください。

種類別年間平均完成工事高Z2

元請完成工事高とは官公庁、民間の注文者から直接請け負った工事のことをいいます。
なので、官公庁、民間と区別することなくどちらの工事でも元請完成工事高になります。
公共工事の元請として求められているマネジメント能力を評価できる観点から、元請工事のみの評価項目となります。
技術力Zに与えられる配点比率は5分の1になります。

元請完成工事高Z2の評価について2年平均または3年平均のいずれかを選択できますが、完成工事高評点X1と一緒の選択しかできませんので、完成工事高X1で2年平均を選択、元請完成工事高Z2で3年平均を選択という別々の選択はできませんので注意してください。

技術力Zの評点アップ対策

業種別技術職員Z1の評点アップをするためには、技術職員の数を増やすことです。
しかし、簡単に技術職員を増やすといっても難しいと思われます。
そのため、現在の有する技術職員に上位資格の取得を目指しましょう。
実務経験技術者は2級資格者を2級資格者は1級資格者を目指し、1級資格者は監理技術者講習を受けるべきです。

種類別年間平均完成工事高Z2については、完成工事高に対して、下請工事高を大きい場合は、少しずつでも体制を整え、元請工事の受注を増やすようにしましょう。

自己資本額および平均利益額X2について

X2の評点項目は「自己資本額」及び「利払前税引前償却前利益の2年平均」の2つです。
「利払前税引前償却前利益の2年平均」のことを平均利益額と省略して一般的にいいます。

総合評定値(P)に占める割合は15%になっており、重要度の高い評価項目になっています。

X2は、経営状況分析Y点の「営業キャッシュフロー」と「利益剰余金」の指標と似ており、これらは大企業と中小企業を区分するための相関関係があります。

そのため、中小企業はX2に関して大企業みたいに高い評点は望めませんが、完成工事高10億円未満の建設業者においては評点幅は狭く、差がつきにくくなっています。
逆に完成工事高10億円以上の場合は評点幅が大きな差ができます。

X2=(自己資本額+平均利益額)÷2(小数点以下切捨て)

自己資本額X21の評価

自己資本額とは、財務諸表のうち貸借対照表の資産総額から負債総額を引いた純資産の合計額をいいます。
自己資本額X21は、審査基準日単独または直前2年平均の2択することができます。
自己資本額がマイナスの場合は0円とみなして評価されます。

平均利益額X22の評価

経営事項審査で用いる平均利益額とは利払前税引前償却前利益のことをいい、財務諸表の営業利益に減価償却費を足した額になります。
この額は2年平均で計算されます。

利払前税引前償却前利益は「EBITDA(イービットディーエー)」と呼ばれ、税引き後利益に支払利息・法人税・減価償却費などを足し、企業の収益力を計る方法です。

平均利益額では、減価償却費が大きいほど数値が良くなりますので建設機械等の固定資産をもっている建設業者が有利になります。

自己資本額および平均利益額の評点アップ対策

X2の評点アップは、短期的な対策は難しく、長期的な対策が必要になります。
資本金は増資すれば良いですが、繰越利益剰余金は長期の営業成果の賜物ですので、残念ながら短期的に向上するものでありませんが、毎期ごと利益の積み上げが出来るよう努めましょう。

完成工事高評点X1について

完成工事高評点Xが総合評定値(P)に占める割合は25%になります。
評価できる工事金額は1,000億円までですが、主な中小建設業者間における完成工事高の差が実力差として評点に敏感に反映されます。
およそ、5億円以下の完成工事高の範囲において、格差が明確になってきております。

工事種類別年間平均完成工事高X1

工事種類別年間平均完成工事高X1とは、総合評定値を請求した建設業許可業種ごとに、審査基準日の直前2年または激変緩和措置を利用すれば3年の平均完成工事高をいいます。

工事種類別年間平均完成工事高は、2年平均または3年平均の2択から選べますが、業種ごとに2年平均または3年平均を選ぶことが出来ません。

例えば、土木一式、とび・土工の2業種の経営事項審査を受ける場合、土木一式は2年平均、とび・土工は3年平均を別々に選択することはできません。経営事項審査をうけるすべての業種に対して、2年平均または3年平均のどちらか一方の選択しかできません。


〇 土木一式→2年平均 とび・土工→2年平均
〇 土木一式→3年平均 とび・土工→3年平均
✕ 土木一式→2年平均 とび・土工→3年平均

申請者にとって重要な業種の点数に焦点を合わせて選択することが良いと思われます。

評価アップ対策

単純な話になってしまいますが、工事を受注して完成工事高を増やすことです。
ただ、単に受注を増やしても、赤字工事では、利益額の評価でマイナスになってしまい、最終的に総合評定値がアップしていないということになってしまいます。
なので、いかに利益がでる優良な工事の受注を目指すことが重要になります。

工事進行基準の採用

工事完成基準を採用している場合は、工事が完成後、施工検査・引渡し時点で完成工事高となります。
そのため、決算日までに引渡しされないときは、未成工事に係る入金額は未成工事受入金となり、完成工事高には計上されませんので、評点アップにつながりません。
工事完成基準とは違い、工事進行基準を採用している場合は、決算日時点の未成工事に関して、進行度合いに応じての工事出来高を完成工事高に計上することができます。

完成工事高の積上げ

経審では、許可を取得している業種について、受けることができます。
逆に言えば許可を受けている業種すべて計審を受ける必要がありません。
経審を受けない業種に関しての完成工事高は、経審の点数に関して、貢献しないことになります。
経審を受ける業種に関連する経審を受けない業種の完成工事高を積み上げ申請して、評点アップさせることができます。
そのため、関連性がない業種間の完成工事高の積上げはできないので注意してください。
関連性に関しては、審査行政庁によっては違うことがありますので事前に確認してから積上げを行うようにしてください。

総合評定値Pについて

総合評定値Pは土木一式や建築一式などの申請業種ごとに点数が付きます。
経営事項審査はこの総合評定値Pを評価してもらうことが最終目的となります。
経営事項審査の評価項目は大きく2つに分かれます。
1つ目は、経営規模等で2つ目は経営状況です。

経営規模等は許可行政庁(大臣許可は地方整備局、知事許可は各都道府県知事)で審査し、経営状況は民間の登録経営状況分析機関が分析します。

そして、経営規模等は4つに分類され、その中の1つの項目である「その他の審査項目」はさらに18の項目に分かれ経営状況に関しては8つの経営指標に分かれます。
経営状況の詳細は、経営状況分析Yについてでご説明します。

総合評定値Pの評価項目

  • 完成工事高 記号X1 ウエイト・・25%
  • 自己資本額および平均利益額 記号X2 ウエイト・・15%
  • 経営状況分析 記号Y ウエイト・・20%
  • 技術職員数および元受完成工事高 記号Z ウエイト・・25%
  • その他の審査項目 記号W ウエイト・・15%

総合評定値Pの算出式

P=0.25(X1)+0.15(X2)+0.20(Y)+0.25(Z)+0.15(W)
*各評点にウエイトを掛けて得た数値(小数点以下も含む)を合計したうえで、小数点以下第1位を四捨五入します。

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